【糺の森】 《癒奏術・山桜の章》
森の木々の枝から枝へ 巻きつき伸びる蔦草は
人の情けの枝に巻きつく 性(さが)を持ちたる人に同じ
情けに絡み 情けを揺さぶり 情けに根を張り人の性(さが)を喰う
蔦草だらけの森は陰りて 木々の根までも枯らし行く
世界を覆う蔦草は 自ら根を張る木を枯らし
巻きつくものも 無くなりて やがて自分も枯れてゆく
情けの枝を手放せず ゆえに蔦草広がるばかり
やがて森には何も残らず 自ら絶え行く命かな
蔦は木よりも育つべからず 木より育てば自滅の前途
情けは空を覆いて陰る 闇生む糧であると知れ
愛と情けを履き違え 情け与うから蔦草伸びる
蔦草はびこるは情けを 断てぬおのれの愚かさよ
世界を覆う闇(病み)の帳(とばり)は 人の情けが生んだ闇(病み)
愛と情けを立て分ける 改心されねば命は潰える
世界一平 悪平等 同じ高さの枝張らす
蔦草はびこる悪平等 情けの枝を渡りゆく
神の平等「同じ」に非ず 「同じ人」など望んでおらぬ
おのれの部屋を見渡して 神の御心知るが善し
木々は枝葉で語らぬものぞ 大地に張りた 根で語る
人は情けで繋がらぬものぞ 誠に張った 愛で繋がれ
愛と情けの分かれ道 光と闇の分かれ道
情けの枝を自ら断ちて 日の光を取り戻せ
情けで語らず 愛で繋がれ 空は晴れたり日本晴れ
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