結婚詐欺師は愛を語る 《癒奏術・惡の章》




言葉で良いこと語れども 良い人であることは別

言葉の依存度高すぎて 誠の人が見分けられぬ


言葉の中に意図ありて どこからどこへ語るのか

どこに立ちてどこに向かい 言葉を投げているのかな


何のため 誰のため 言葉の種を結実させる

言葉の中に潜む意図 愛と情けの別の意図



愛の言葉は燃ゆる火となる

心に火をつけ情けを祓う


情けの言葉は呼び水で

さらなる水を欲するために

言葉で情けを湧かせゆく



言の葉の裏に隠れたる 情けの蟲を呼び込めば

心に蟲が湧き出して 情けが湧いて溢れ出す


怒りに誘われ 喜びに惹かれ 悲しみ分かち 恐れを揺さぶる

心の中にわだかまる 情を撫でられ情けを湧かす


言葉に釣られて右左 操り人形のように進む

エヴァを騙した蛇の詭弁は 情を操る言葉の屁理屈



理屈が合えど 真実に非ず 理屈合わねど 偽りに非ず

愛を語れど愛は無し 結婚詐欺師の睦言よ

愛を語っているようで 情けを湧かせる言の葉の蟲



心に情の澱(おり)が無ければ 蟲湧くことも無かりしが

古き情けを持ち続け 蟲の住処に適した心

恨みつらみに妬みに嫉み 怒りて恐れて自己憐憫

掃除洗濯されぬまま 淀み曇りた心には 濁った情けの水浸し


綺麗な言葉を語れども 良いこと語れど蟲がいる

情けの間を行き来する 執着の蟲が水求め

情け心に住み着いて 情け沸かせる情の蟲 九割八分の霊懸かり


正義を語りていじめを行い 愛を語りて欲満たす

九割八分の霊懸かり 愛を語れど愛は無く 情けの蟲を伝播する



正しい言葉 綺麗な言葉 善なる言葉 光の言葉

愛と情けで大違い 誠と理屈で大違い


同じ言葉を語れども 立ち位置違い 目的違い

求める結末大違い 火水の違い 勘違い


自分の心の在り方を ちゃんとわかっているのかえ

愛が燃ゆると 情けが沸き立つ

似て非なるもの 理解してるか

⦿(愛)と〇(情け)は真逆の立ち位置

進む力も真逆なり


内から外へ進むが⦿(愛)

外から内へ進むが〇(情け)


〇の心で愛を語れど 愛無きことなど一目瞭然

愛を語れど その実 情け

同じ言葉を使えども 真逆の意図の力が隠れる

言葉の中の 心・口・意

観えるのに観えぬ曇り眼(まなこ)は

古き情けの淀みの澱を 掃除洗濯するしか無し