大禍時(おおまがとき)
ほんの少しの優しさと
ほんの小さな愛を
「分け隔て無く」与えることが出来なくて
世界は滅びを迎える
世界を滅ぼすのは
大悪党でも無く
一握りの悪い支配者でも無く
九割八分の人の「情け」である
愛を失い情けに縋る
その情けが世界を沈め行く
情けの連鎖が渦となり
奪い合いの世界となる
愛の連鎖であれば
与え合う故沈むことは無い
されど自ら愛を捨てた
九割八分が沈め行く
わずか二分しか無い愛に縋り
さらに世界を蝕んで行く
そうして長い時をかけ
世界は情けの鎖で縛られた
神の許しを請うために
愛あるものを磔にして
贄を神に捧げては
お情け頂く情けの世界
愛あるものに十字架を負わせ
救え救えとわめき立て
おのれの悪も背負わせて
火の中に焼べて共に焼く
ほんの少しの優しさと
ほんの小さな愛を
「分け隔て無く」与えられれば
世界は自ずと弥栄える
それが出来るか出来ぬのか
大禍時の大選択
心 洗濯出来ておらねば
穢れた選択することとなる
今まで通りの選択を
改心せねば沈み行く
世界を鎮める大渦は
九割八分の情けなり
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