速佐須良比咩の大御心 《癒奏術・煉獄の章》




根の国底の国へ押し流す

大祓の神直日

罪科(つみとが)穢れ持ったまま

死なば根の国底の国



根の国底の国の中

業(ごう)の縺れを解くのか

業(ごう)深きまま彷徨うか

御魂の性根問いただす



根国の入り口 羅生門

嘘偽りは通ぜぬ門

閻魔の鏡に照らされて

己の姿を初めて知る



心の姿が霊の姿

変わり果てたる姿見る

姿相応 行く先決まり

後悔乗せての航海へ向かう



神には上下の隔たりは無し

されど格の違いは歴然

格の違いは御心の違い

全き揺るぎなき愛善真



誠貫く三蜜加持

捻じれ無きほど格上がり

差別あるほど位は落ちる

厳格至極の位階なり



差別なきその真心に

厳格極まる区別有り

区別崩せば理(ことわり)崩れ

混沌(カオス)となりて糸は縺れん



差別と区別わからねば

神心には近づけん

神代の乱れの分水嶺

現世(うつよ)の乱れの分水嶺



同じと違うを混ぜ混ぜて

違うものを同じにし

同じものを違うとすれば

区別が差別に 差別が区別に

糸は縺れて混沌(カオス)なりけり



神も人も太神の子ぞ

されど神と人は別

同じを知りて 別を知る

それが神の御心である



区別を差別に 差別を区別に

人の屁理屈 わが身可愛さ

わが身可愛い神なぞ居らぬ

神から離れる人の知恵



屁理屈捏ねた心の縺れ

縺れた糸で機織れば

歪んだ織物織られゆく

歪み直すが業(カルマ)の解き



業(カルマ)に気付く神直日

業(カルマ)を解く大直日

解きて誠の三蜜加持

大祓にて流されぬ御霊(みたま)



歪んだ業(ごう)を持ちたまま

死なば根の国底の国

速佐須良比咩の優しき慈愛

火水の禊(みそぎ)で巳削ぎて身削ぐ



神代はもはや国常立命の神政

区別で真っすぐ立て分けられたり

かつてのような「あやふや」は

許されざる由 心に刻め