【煉獄の焔】~木花咲耶の愛の焔 《癒奏術・煉獄の章》




高天原から降りてくる 止むことのない憤怒の言霊

この純粋なる怒りの焔は 木花咲耶の愛なる焔




情けで巡りを煩わせ 淀み灰汁出て悪となる

悪の元たる情けを燃やす 木花咲耶の憤怒の焔


直接悪をしておらぬからと 高を括りて善人気取り

悪の巡りの片棒担ぐ 日和見どもの情けの巡り


彦火火出見の浄めの焔 炎の花咲き焼き尽くす

金剛薩埵の迦楼羅炎 愛を放ちて情けを燃やす


これから始まる煉獄の火は 木花咲耶の愛と知れ

情けの灰汁を焼き尽くすまで 終わらぬ煉獄の愛の焔


怒気が火となり灰汁を燃やして 灰と散りゆき大地の糧成す

怒りの焔は愛なる巡り やがて芽が出て木となり花咲く


花は散りゆき悲しみを 水に流して巡りは戻る 





立て分けは終わりたぞ 白黒まだらでわからぬか?

まだらの時が終わりたなれば 立て分け澄み切り現れる

煉獄の火は木花咲耶の愛そのものである 喜びそのものである

誠を澄み切り取り出す炎 真澄の珠の炎なり


いつまでも日和見決め込み先延ばし 気づけば大蛇の一部となりて ただ流されるままに流れおる

情けで連鎖した大蛇を断ち切るは憤怒の劔 焼き打ち鍛えた鋼の熱で焔が立ちあがる

立ち上がりた焔が御魂を錬成するが煉獄 そは喜び弥栄える愛の焔


乙姫殿の鋼の錬金 咲耶殿の火の多々羅 草薙劔を錬磨する煉獄の鍛冶(火事・舵)に身を任せよ

心身を焼くのは己の中の誠の光 その光に焼かれて身もだえするだけ おのれの中の貪・瞋・痴が焼かれて身もだえするだけ

誠の神の御光は ある者には安らぎとなり ある者には煉獄の火となる すべてはおのれの行いで生まれた灰汁を「おのれ自身」で焼くのである


おのれを恥じるか おのれを恥じぬか 天地の分かれ 立て分けの分かれ 誰が分けたわけでなく おのれ自身で分けたのである ゆえに誰のせいでもない