『奥の細道』 《癒奏術・鋼の章》




事ここに至れども 相も変わらず小我に囚われ

おのれを立てる言い訳に 綺麗ごとを求め彷徨う

小我を立てるが大我であると まことしやかな言葉を求め

欲に善を重ね着させて 重みで沈んでゆくばかりなり



神だ神だと言いながら いつになったらおのれの神に

辿り着けるというのやら 辿り着く気も無いのであろう

おのれの身さえ立てば善し 身が立てば救い与えよう

鼻高天狗の鼻持ちならぬ おためごかしの綺麗ごと



神に用が無いのなら ここは来るべき場所に非ず

神へと繋ぐ奥宮は 立身出世の願いは聞かぬ

我が身安らぐ道だけを 求めたければよそへ行かれよ

神に会う気の無いものは ここから先は左様なら



おのれの真中の神の言うこと 何にもまして尊き御言

おのれの神が我が身立てよと 言うならそれに従うがよろし

それはその神の責任 外の神を頼るなかれ

他者にもたれて登るなら それは邪(蛇)神であると知れ



自分の真ん中神の糸 それを握らにゃ落ちてゆく

天地逆さの世で登りても それは下りゆく道ぞ



今導きは身を立てる 杖を手放し求めおる

今導きは身を運ぶ 舵を手放し求めおる

手放し流れ行く先に 次の扉が開きゆく

ひとふたみよと 扉を抜けゆく 神風に身を任せきる



一瞬一瞬導きの火は 稲妻となり気付き与える

扉の前に来たならば ここで開けと一言主

その一言が掴めねば 航海(後悔)彷徨いお出直し

叢雲のように湧いた身言を 掃除洗濯せねば埋もれる



一言掴んで扉の先へ 飛び込める身の軽きものとなり

昨日は昨日 明日は明日 情けの足枷外さねば

神の一言あれこれ着飾り 別の姿に変える叢雲

湧いて扉を見失い 航海(後悔)彷徨いお出直し



本気で神に会いたくば 本気で神と向き合いなされ

本気で自分と向き合いて 本気で掃除洗濯なされ

神と情けを秤にかけて 優柔不断をいつまでも

続けられるわけもなし いずれ終わりが来る・・・



神の岩戸(言答)は開いておるに 自分の岩戸(言答)を開きたがらぬ

神を恐れる守護神は 改心出来ぬままである

神を排して神を造りて 守護神などと嘯(うそぶ)いて

何も守れぬ情けなさ 神の情けを乞うばかり



情けを乞うは足枷と 言い聞かせても手放せぬ

手放せぬから引きずられ 引かれた先に文句たらたら

守護神のくせに神恨み おのれ顧(かえり)みぬ憐れ

神を盗んだ改心無くば 神とて一からお出直し



幽界御魂の幽界の神 真中に置いているならば

先に改心なされませ 人の改心守護神糺す

正されなければ神の入れ替え 外して新たな真中を造る

されど自分が真直ぐでなければ 再び幽界神の霊懸かり



真直ぐな柱求めるならば 神の一言掴みとれ

それが真ん中 神柱 掴んでけっして離さぬように

再び着飾り叢雲湧けば 岩戸(言答)はすぐに塞がりて

幽界御魂の霊懸かり 自分の御魂相当の霊




さらに次元を昇りたければ 身霊(みたま)共々掃除洗濯

情けを手放し前後際断 御魂が身霊を従えよ

神を待たずに神を追(負)え 追って求めて 負って答えよ

求めて答える岩戸(言答)を自ら 開いてその手を差し出せよ



求めるだけの一方通行 神は一切手が出せぬ

負わねば追えぬが岩戸(言答)なれば ただ求めるはただの岩

答えて負うから岩(言)が戸(答)となり 次元の扉が開かれる

扉開きてもすぐに閉じれば 掃除洗濯お出直し



開いたところですぐ閉じて 閉じたことさえ気付かずに

我が身可愛さの心が 幽界御魂の神を呼ぶ

かつての岩戸開きのように 騙した神で自分を騙し

神ならぬ神に霊懸かり すべて一からやり直し



三四五(みよいづ)の扉が開いて霊主体従

そこからさらに岩戸(言答)を開く

五十鈴(五次元)の御魂が岩戸(言答)開けば

五六七(みろく)の神に手が届く



御魂が神を追いて負う 五六七(みろく)菩薩を示現する

岩戸(言答)を常に開きなば 三五七と柱が通る

三四五の岩戸(言答) 五六七の岩戸(言答)

常に開かば神人一致



人は神宮 神の衣 我は神成り 神は我成り



もはや猶予はありはせぬ 優柔不断も大概に

ここから先は奥の細道 優柔不断で渡れぬ道

そのうちそのうち日和見すぎて

遅刻寸前慌てなされませ